パターを市販の状態から理想のアドレスをとれるように短くカットされる方は多いです。

ずーっと前はアメリカから輸入され、そのまま店頭へ並んでいたので35インチが普通でした。

34~35インチ時代では、すぐに短くカットして使われる方や、カットするとバランスが崩れるからと言ってそのまま使われる方とそれぞれでした。

今現在は、日本仕様なのか理論の進化なのか、短くなって重めの33~34インチが多いようです。

基本的にクラブのデザインに合わせてアドレスをとるのですが、パターだけは例外で、ボール位置に対して自身のストロークしやすいアドレスが先にあってそこの空いたスペースに合うようにパターの長さを決める方が多くおられます。

ですが、シャフトをカットしてグリップ付け換えて、はい!どうぞって訳にもいかないです。

カットして、手元から末端のヘッドまでの距離が短くなった分、体感的には軽く感じるようになりストロークが安定しずらくなります。

一般的にはヘッドに鉛を貼るのですが、アラ32インチユーザーはこの手法は使えません。

過度に鉛を付けるとヘッドの芯がおかしくなりますし、ベースのパターのシャフトの硬さも違えば、好みのグリップが存在して太さ重さも違いますので。

このあたりの長さになってくると、私は総重量を重視して重量の分布を考慮しながら調整するようにしています。

ヘッドバランス的なことは考えずに子供のころに理科で習った、止まっているものはそこに止まろうとする、動いている物体はいつまでも動こうとするあれです。

今まで色々しましたが、ヘッドに重さが集中するのも、手元に重さが集中するのもよくなかったりします。

例えば短尺で総重量550gを、シャフトで調整したモノとヘッドで調整したモノとを目を閉じてストロークすると、クラブの行こうとするパワーの感じが全く別物です。

短くなった後にヘッドバランスと言う数値を気にされる方は多いですが、ヘッドバランスで表すと両者ともにC5ぐらいのものです。

雑誌等でもパターの14インチ計での数値が表記されているのをよく見かけますが、シャフトの硬さもグリップ重量もわからないのでパターのバランスというものは相当アバウトなものです。

ヘッドは感じても利かす様にヒットはしないと思いますし、そこは柔軟に考えた方がいいです。

                                        

今回は、シャフトのファーストステップから6段分、ちょうどグリップの先端のところまでと、今後のグリップ重量の変化にも対応でき、はずし易い手元側と2か所で重量を上げています。

プロの使っているパターは絶対に良いもので、誰でも使えるものです。市販されているそれをベースにしてパーソナルフィッティングするのは楽しいですよ。

安定して良いタッチのパッティングを連発、一見するとノーマルな純正、実は緻密にチューニングされた別物ってカッコ良くないですか?

20年以上前の話ですが、お客さんに上からと下からと栓で挟むようにシャフトの中に砂を入れてくれと言われて、当時は西宮の工房で働いてたので武庫川まで砂をとりに行ったことがありました。

どういう理屈なんだろう???と思ってましたが、何年かして日本シャフトさんがそんなパターシャフトを商品としてだされていました。

ゴルフメーカーやプロ、プロをサポートしているスタッフが一番進んでるとは限らないです。ゴルフを遊びとして楽しんでいるゴルファーのアイデアには脱帽です。

何かいいことを思いついたら、そぉ~と私に教えてほしいです。