一番の目的は修復なのですが、ただ修復するだけではなく、今までと違ったパフォーマンスができるように遊び心も入れて改良します。
色々なラインを丁寧に整え、フェースの面出し、スコアラインを彫刻で入れ直して、オーナーにとっての元を超えることを目指してのリメイクです。
ちなみに、70年のモノで当時の価格が $21.50 です。77年にマイナーチェンジして$31.50 に値上げ?83年と87年に出されたものは、たぶん復刻的なもの。とは言っても、測ってみると「え~っ」ぐらいのヘビーウエイト。このヘッドの重さがナチュラルにダフれて重宝されたのでしょうか?
サンディーアンディーは何かちょっとした刻印の違うものがたくさん存在してオタク心を・・・いやいやビンテージクラブマニアの心をくすぐります。
でも間違いないのは、凄い人気だったのだと思います。
色んなサンディーアンディーがあり過ぎることからも、ウイルソン社に冷めることなく可愛がられ続けてきたのだと思います。
近年、最後にあの独特なトレーリングエッジのデザインを、復刻させたのがフォーティーン社のMTだったりして?
手を付けずか?適当に粗く造られたであろう部分を、特徴は崩さないように綺麗なラインに整え、それに合わせてフェース面を平らに仕上げます。
最後にプレス溝を精密な彫刻での溝に変更して、綺麗に仕上げる。
途中経過を見ただいたいの人は「作った方が早いんちゃうの?」って言うのですが、サンディーアンディーのバンスの再現が困難ですし、仕上がり重量を350gにもっていけるような、元の型が存在しないのです。
何より今の時代に、綺麗にリフィニッシュされたサンディーアンディーを1本セッティングの中に入れてゴルフに行くスタイルが、気持ちに余遊があってカッコ良いと思います。
クラシッククラブはその時代のままを維持し、手を付けずに、さわってはいけないという考えは、もう反対に古いのかもしれませんね。
今回のワークログは、マニアックな内容だったので、ここまでつきあってくれた方はかなり少ないと思います、ありがとうございます。
僕自身がクラシッククラブのリペア(おもにPB社ですが)をしていた時期もあり、アル・ガイバーガーのサイバーヴィジョンを見て眠った?ゴルフは紳士、淑女のスポーツと言われていた世代育ちなので、このてのクラブ、クラブの持つ雰囲気が大好きです。
残れるものは、残ってほしいですね。